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2019/12/14 19:38

太夫(たゆう)という称号をご存知ですか?

そんな書き出しから始まる森田大剛氏の説明書きに目を走らせながら語り部である如月太夫の登場を待っていた。


本日、京都で催された『京の裏口入学案内』なる講話会に参加させていただいた。

月に一度、独特なる京都の文化の中で経験を積まれた様々な方の、その貴重な体験話や考えを直接聞けるという催し。

私はもともと京都(といっても京都市内にお住まいの方に合わせれば京都ではないエリアらしいが)の生まれで、ど真ん中ではないにせよ、世間で言われている京文化のなかで育った。

京都人は思っていることと話すことが違う、と認識されていることは間違ってはいないと思うが、

その面の部分だけで否定するのはなんか違うんじゃないかなー、と思ってはいましたが、

如何せん、その骨頂とは縁遠い生活を送っていたので、この催しはそんな私にとっては未知でもあり魅力的なものだった。


詳細は後日発行予定の冊子があるので、そちらをご参照いただければと思うが、

私なりの感想を。

太夫とはいわゆる『その道を極めたもの』へ与えられる称号であり、今回の如月太夫は現代の日本にも存在している遊女である。

かつて京都に存在した島原という花街にのみ残る太夫。

十万石の大名に匹敵し、天皇にも謁見できる身分であり

上七軒、祇園町、先斗町、宮川町の花街が民衆文化に対し、島原は官界の文化であり、その最高位。

そんな身分の如月太夫さんは強さ、知性、つつましさ、そして美しさを持たれた素晴らしい人間性を滲ませる方でした。

室町より続く文化が島原という花街の衰退とともに消えようとしていることは非常に憂うべきことであり、

日本人としてこの文化は残して行かなければいけない(かといって私の稼ぎでは座敷に通うなんてできないですが、)と強く感じます。

時代と共に娯楽というものが変容して、

人の求めるものが変わっています。

派手なエンターテイメントが好まれる世の中になっているように思いますが、

如月太夫さんもおっしゃっておられたように、

日本にはイエスとノーの二択ではない、白と黒で表現するならその間のグレーを情緒とする文化がある、この部分を日本人として私も美しいものと感じますし、

そのグレーをグレーとして存在させ続けるにはバランス感が必要です。

そのバランス感は知性や智機がないと成り立ちません。そして長年育まれた感性も。

現存している太夫の称号を持つのはわずか3,4人とのことで、この文化は存続が危ぶまれています。

失われた文化は2度と戻りません。

後世にも残すためにも是非ともみなさんには太夫の存在を知っていただき、

その美しさを経験していただきたいものです。


ハラスメントを否定するつもりはありませんが、

我慢の中から咲く美しさはそれはそれは見事なものです。泥水の中で我慢をして一輪の花を咲かせる蓮のように。